株式会社アトックス
 

バイエル薬品株式会社の前立腺がん治療薬治験にGalli EoTMを供給いたします

株式会社アトックスは2023年5月17日、バイエル薬品株式会社(以下、バイエル薬品)とIRE ELiT社68Ge/68Gaジェネレータ「Galli EoTM」を供給する契約を締結いたしました。
バイエルは、経口アンドロゲン受容体阻害剤(ARi)であるダロルタミドについて、ベースライン時に従来の画像診断で転移のエビデンスがなく、PSMA-PET/CTによる画像診断で陽性だった生化学的再発(BCR)のリスクが高いホルモン感受性前立腺がん患者さんを対象として、ダロルタミド+アンドロゲン除去療法(ADT)の有効性をADT単独と比較検討するグローバル第III相臨床試験(ARASTEP試験)1を開始しました。
このグローバル臨床試験の日本での実施においてIRE ELiT社68Ge/68Gaジェネレータ「Galli EoTM」は、治療薬を投与する前の段階と、数年にわたる治療薬投与の間の病状の経過を評価するPSMA-PET/CT検査のための診断薬68Ga-PSMA-11注射液の製造に必要となる放射性ガリウム68Gaの溶出に使用されます。
この度のバイエル薬品へのジェネレータ供給について、当社代表取締役社長の矢口敏和は「1日でも早く日本の前立腺がん患者さまのお役に立てるよう、IRE ELiT社と一丸となって本臨床試験へ最大限のサポートをさせていただきます。」とコメントしております。


  1. ^"バイエル 前立腺がんを対象とするダロルタミドのグローバル臨床プログラムを拡大". バイエル薬品株式会社 (2023年4月4日).

バイエルについて

バイエルは、ヘルスケアと食糧関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業です。その製品とサービスを通じて、世界人口の増加と高齢化によって生じる重要課題克服への取り組みをサポートすることで、人々の生活と地球の繁栄に貢献しています。バイエルは、持続可能な発展を推進し、事業を通じて良い影響を創出することに尽力しています。同時に、収益力を高め、技術革新と成長を通して企業価値を創造することも目指しています。バイエルブランドは、世界各国で信用と信頼性および品質の証となっています。グループ全体の売上高は507億ユーロ、従業員数は約101,000名(2022年)。特別項目計上前の研究開発費は62億ユーロです。詳細はhttps://www.bayer.com/en/をご参照ください。

バイエル薬品株式会社について

医療用医薬品、コンシューマーヘルスの各事業を通じて、日本の患者さんのための治療に変革をもたらす持続可能な取り組みを推進しています。医療用医薬品部門では、循環器・腎臓領域、オンコロジー領域、眼科領域、婦人科領域、血液領域、画像診断領域に、コンシューマーヘルス部門では、赤ちゃんの「人生最初の1000日」に適切な栄養を届けるため、女性の妊娠準備と妊娠期間を支援するサプリメントなどに注力しています。詳細はhttps://www.pharma.bayer.jp/ja/, Facebook,YouTubeをご参照ください。

IRE ELiT社について

ベルギーに本社を置くIRE ELiT社は、診断、治療における放射性医薬品関連の製品を開発、製造し、ヨーロッパをはじめ北米、南米、中東、アジアを対象に供給しています。IRE ELiT社の68Ge/68Gaジェネレータはヨーロッパ、北米の当局により承認されたジェネレータです(詳細についてはhttps://www.ire.eu/en/をご参照ください。)。
当社は2018年にIRE ELiT社と68Ge/68Gaジェネレータ「Galli EoTM」の国内独占販売店契約を締結し、これまでに日本国内の多くの研究機関にGalli EoTMを供給してまいりました。
今回供給するIRE ELiT社68Ge/68Gaジェネレータ「Galli EoTM」は、68Ga-PSMA-11注射液の調製に用いられ、68Ga-PSMA-11注射液を用いたより感度の高いPSMA画像は、コンピュータ断層撮影(CT)、磁気共鳴撮像(MRI)、骨シンチグラフィーなどの従来の画像診断では検出できなかった前立腺がんの病巣を検出できる可能性があります。

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