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2019年2月13日
2018年10月31日、株式会社アトックスは、国立大学法人北海道大学及び住友重機械工業株式会社と前立腺がんの適切な診断・治療の実現に貢献するために68Ga-PSMA薬事承認に向けた共同研究契約を締結しました。

前立腺がんは、本邦でも罹患率の非常に高いがんの1つとして知られています。前立腺がんのスクリーニング手法として血中腫瘍マーカーである前立腺特異抗原(PSA)の検査が実施されていますが、病巣の広がり、転移の有無について判断することが困難です。原発巣の広がりや遠隔転移の有無の判断にはCT、MRI、骨シンチなどが用いられていますが、いずれも十分な精度・確度が得られておらず、より精度の高い診断法が望まれていました。また、確定診断として標準的に行われている針生検については、検査後の発熱や炎症などの合併症が起こるリスクを有しています。

近年、これらの前立腺がん検出法を凌駕する画像診断技術として、68Ga-PSMA PETに関する研究開発が欧米を中心に進められています。既に多数の臨床研究が実施され、原発巣の広がりを的確に把握することによる検査時の負荷軽減、適切なステージング(がん進行度)による正確な治療介入に役立つという報告がみられ、患者様の予後改善、QOLの向上に繋がると期待されています。

今後、当社は日本にて独占販売権を有するIRE ELiT社の68Ge/68Gaジェネレータ「Galli Eo®」に関する品質試験等を担当し、68Ga-PSMA PET診断の導入を目指した前臨床研究、医師主導型治験、68Ge/68Gaジェネレータを使った68Ga-PSMA合成装置の医療機器承認、前立腺がんの適切な診断・治療の実現に貢献して参ります。

※1:68Ga-PSMAについて
68Ga-PSMAは前立腺特異的膜抗原(Prostate Specific Membrane Antigen)に結合する放射性標識化合物です。前立腺がん組織には、PSMAが多数発現していることが知られており、68Ga-PSMAを投与することにより、前立腺がん組織の非侵襲的な検出、転移の有無が確認できると期待されています。

※2:PET診断
ポジトロン(陽電子)を放出する検査薬を注射し、その薬が体の中を移動して、疾患や各臓器等の色々なところに集まる様子を、体の外から「PETカメラ」を使用し、画像化して検査する方法。この検査薬を検査の目的に合わせて選ぶことにより、脳や心臓、がんなどの診断ができます。

※3:68Ge/68Gaジェネレータ
原子炉や加速器などの大型設備を用いることなく68Gaを製造することができる小型装置であり、より簡単なPET診断を実現できます。