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核医学医療事業関連業務

                                                                                                                  

頭部PET装置の実用化に関する研究

PETによるアルツハイマー病早期診断の実用化が注目されていますが、全身用で大型の従来のPET装置では、低コスト化や画質改善に課題が残されています。そこで、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構と、従来装置より高感度で低コスト、普及に有利な小型形状である頭部専用PET装置(認知症診断向け、ヘルメット型)の実用化を目指した共同研究契約を平成28年7月15日に締結しました。

さらに、ヒロセ電子システム株式会社と平成28年8月1日に開発委託契約を締結し、実用化に向けたコスト削減、電気安全性評価、画像再構成の最適化などを行いながら、製品化に向けた1次試作機の製作に伴う技術、ノウハウ等を蓄積しています。


今後は、1次試作機の製作後、電気安全性評価を進めると共に、平成30年度には臨床研究を開始する予定です。


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【実用化に向けたプロトタイプの製作】

鉛212(212Pb)ジェネレーターの開発研究に着手

平成29年11月30日に国立研究開発法人理化学研究所と共同研究契約を締結し、新たながん治療法として注目されるアルファ線放出核種を用いた 核医学治療に使用する鉛212(212Pb)ジェネレーターの開発研究に着手しました。


アルファ線放出核種を用いた核医学治療は、体の内部からアルファ線でがんを狙い撃ちすることができ、転移性のがんにも有効な「切らずに直すがん治療」として期待されております。また、212Pbジェネレーターは、原子炉や加速器などの大型設備を用いることなく、ラジウム224(224Ra)から212Pbを製造することができる小型装置です。

本共同研究は、平成29年度国立研究開発法人 科学技術振興機構の産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラム(OPERA)に採択されたプロジェクトの一つとして5年間実施します。

理化学研究所は、80年をこえるRIに関する研究実績があり、整備された研究環境と運営体制の下で、新元素「ニホニウム」の発見をはじめ多大なる研究成果を生み出しています。 一方、当社は1950年代から原子力施設内に事業所を開設し原子力施設の総合的なメンテナンス技術を築き上げ、最近ではRIを利用した医療分野の事業展開も手がけております。本共同研究は、お互いの強みを生かしたプロジェクトといえます。


【補足】 「アルファ線放出核種を用いた核医学治療」の概要とメリット
従来の外部からの放射線治療と異なり、がん細胞に直接作用するアルファ線放出核種を静脈注射により体内に入れるがん治療法。既に、骨転移のある去勢抵抗性前立腺がんについて、アルファ線放出核種である塩化ラジウム223(223RaCl2)を用いた内用療法が実用化されている。
この治療法の主なメリットは次の2点。
① がんに特異的に集積する抗体やペプチドなどと鉛212(212Pb)を結合させ、静脈内投与することで体内の複数のがんを一度に狙い撃ちすることができる。
②アルファ線は定着部周辺の極めて狭い範囲の細胞にのみ作用するため健常部位への負荷が小さい。

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